利益剰余金・配当会員向け6:34

利益準備金

この講義では、株式会社会計における利益準備金の基本的な性質を確認し、利益準備金が増加する場面での仕訳を作れるようになることを目標に学習します。利益準備金が資本の部のどこに位置づけられるか、どの勘定科目を使うか、増加時に借方・貸方へ何を記入するかを、公式範囲に沿って整理します。

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この講で分かるようになること

利益準備金の性質を説明し、増加の仕訳を作れる。

  • 利益準備金が純資産の区分に含まれることを確認する。
  • 利益剰余金と利益準備金の関係を区別できるようにする。
  • 利益準備金の増加仕訳で使う勘定科目を正確に選べるようにする.

前提知識

  • 仕訳の基本構造
  • 借方・貸方の意味
  • 勘定科目の増減の考え方

要点

  1. 利益準備金は利益剰余金の中の一つである。
  2. 利益準備金が増加するときは、利益剰余金から振り替える形で考える。
  3. 増加の仕訳では、繰越利益剰余金を借方、利益準備金を貸方に記入する。
  4. 利益準備金は費用ではなく、純資産の内部での振替として扱う。

判断のルール

  • 利益準備金の増加は、純資産内の振替として仕訳する。
  • 増加時は利益準備金を貸方に記入する。
  • 相手科目は基本的に繰越利益剰余金を用いる。
  • 費用や負債の勘定科目と混同しない。

例題

例題1例題1 基本の振替

会社が繰越利益剰余金から30,000円を利益準備金に振り替えた。仕訳を示しなさい。

答え(借)繰越利益剰余金 30,000 / (貸)利益準備金 30,000

考え方利益準備金が増加するので、利益準備金は貸方です。その増加分は繰越利益剰余金から振り替えるので、繰越利益剰余金は借方になります。純資産内の振替であり、現金などは使いません。

確かめ借方30,000円、貸方30,000円で一致しています。利益準備金は増加しているので貸方、繰越利益剰余金はその分だけ減少しているので借方となり、内容も正しいです。

例題2例題2 金額が大きい場合

決議により、繰越利益剰余金の一部50,000円を利益準備金として積み立てた。仕訳を示しなさい。

答え(借)繰越利益剰余金 50,000 / (貸)利益準備金 50,000

考え方『利益準備金として積み立てた』という表現は、利益準備金を増やすことを意味します。したがって貸方は利益準備金です。振替元は繰越利益剰余金なので、借方に50,000円を記入します。

確かめ借方・貸方ともに50,000円で一致しています。費用勘定や資産勘定は使っていないため、純資産内の振替として適切です。

例題3例題3 表現が変わっても同じ処理

会社は利益剰余金のうち12,000円を利益準備金へ振り替えることとした。この講義の範囲で仕訳を示しなさい。

答え(借)繰越利益剰余金 12,000 / (貸)利益準備金 12,000

考え方問題文の『利益剰余金のうち』という表現は、実際の仕訳では繰越利益剰余金を使って処理します。利益準備金へ振り替えるので、増加する利益準備金を貸方、減少する繰越利益剰余金を借方に記入します。

確かめ借方12,000円、貸方12,000円で一致しています。利益準備金の増加仕訳の基本形に当てはまっており、勘定科目の選択も適切です。

よくある間違い

利益準備金を費用のように考えて借方に書いてしまう。

相手科目を現金や当座預金にしてしまい、純資産内の振替であることを見落とす。

利益準備金と繰越利益剰余金の貸借を逆にしてしまう。

利益準備金を負債の勘定科目だと誤解する。

この講の用語

利益準備金りえきじゅんびきん
会社が利益剰余金のうち一定額を留保しておくための勘定科目で、純資産に含まれるもの。
利益剰余金りえきじょうよきん
会社がこれまでに得た利益のうち、社内に留保されている部分を表す純資産の区分。
繰越利益剰余金くりこしりえきじょうよきん
当期以前から繰り越されている利益剰余金を表す勘定科目で、利益準備金への振替元として使われる。
純資産じゅんしさん
資産から負債を差し引いた会社の自己資本部分で、利益準備金もここに含まれる。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:25中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 1:07重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:47基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 2:11判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:42例題1基本的な取引を確認します。
  7. 3:06例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 3:58例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 4:44よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 5:45まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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