2026年度手形補充会員向け6:26

受取手形の取立てと支払手形の決済

この講義では、満期になった受取手形を取立てたときの仕訳と、満期になった支払手形を決済したときの仕訳を学びます。手形の振出しや裏書きなどには広げず、満期時にどの勘定科目が増減するかを整理して、正しく借方・貸方を書けるようにします。

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この講で分かるようになること

受取手形の取立てと支払手形の決済について、満期時の仕訳を作れる。

  • 満期時に受取手形と支払手形のどちらが減るかを区別できる。
  • 当座預金や現金など、受け渡しに使う勘定科目を状況に応じて選べる。
  • 手形の満期時の仕訳を、資産・負債の増減から説明できる。

前提知識

  • 受取手形と支払手形の基本的な意味
  • 借方・貸方の基本ルール
  • 資産・負債の増減の考え方
  • 手形の振出しと受取りの基本仕訳

要点

  1. 受取手形の取立てでは、受取手形が減少し、現金または当座預金などが増加する。
  2. 支払手形の決済では、支払手形が減少し、当座預金などの支払手段が減少する。
  3. 満期時の仕訳は、手形そのものを消し、受け取ったもの・支払ったものを記録する。
  4. 資産の増減と負債の増減を確認すると、借方・貸方を判断しやすい。

判断のルール

  • 受取手形の取立て時は、受取手形を貸方に記入する。
  • 取立てによって受け取った現金や当座預金は借方に記入する。
  • 支払手形の決済時は、支払手形を借方に記入する。
  • 決済のために減少した当座預金や現金は貸方に記入する。
  • 満期時の仕訳は、手形残高を消すことを意識して作成する。

例題

例題1例題1 受取手形を当座預金へ取立てた場合

かねて受け取っていた受取手形80,000円が満期となり、取立ての結果、当座預金に入金された。仕訳を示しなさい。

答え借方:当座預金 80,000 / 貸方:受取手形 80,000

考え方満期により、資産である受取手形はなくなります。そのため受取手形は貸方です。一方、当座預金に入金されたので、資産である当座預金が増加します。したがって当座預金は借方になります。

確かめ借方合計80,000円、貸方合計80,000円で一致しています。受取手形が減少し、当座預金が増加しているので内容も正しいです。

例題2例題2 支払手形を当座預金で決済した場合

以前に振り出していた支払手形56,000円が満期となり、当座預金から引き落とされて決済された。仕訳を示しなさい。

答え借方:支払手形 56,000 / 貸方:当座預金 56,000

考え方支払手形は負債なので、満期により義務が消えると借方に記入します。また、当座預金から引き落とされたため、資産である当座預金は減少します。資産の減少は貸方なので、貸方は当座預金です。

確かめ借方と貸方はともに56,000円で一致しています。負債の減少を借方、資産の減少を貸方として処理できています。

例題3例題3 受取手形を現金で取立てた場合

受取手形34,000円が満期となり、取立てを行ったところ現金で受け取った。仕訳を示しなさい。

答え借方:現金 34,000 / 貸方:受取手形 34,000

考え方満期で受取手形は消滅するため、資産の減少として貸方に受取手形を記入します。今回は当座預金ではなく現金で受け取っているので、増加した資産は現金です。資産の増加は借方なので、借方は現金になります。

確かめ借方34,000円、貸方34,000円で一致しています。受取手形の取立てであること、受取手段が現金であることの両方を正しく反映できています。

よくある間違い

受取手形の取立てで、受取手形を借方にしてしまう。

支払手形の決済で、支払手形を貸方にしてしまう。

取立てと決済を混同し、現金や当座預金の増減を逆にする。

満期時なのに、売上や仕入など元の取引の勘定科目を再び使ってしまう。

この講の用語

受取手形うけとりてがた
将来、代金を受け取る権利を表す手形で、簿記3級では資産として扱う。
支払手形しはらいてがた
将来、代金を支払う義務を表す手形で、簿記3級では負債として扱う。
取立てとりたて
満期になった受取手形について、代金を受け取ること。
決済けっさい
満期になった支払手形について、代金を支払って義務を消すこと。
満期まんき
手形代金を受け取ったり支払ったりする約束の日。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:17中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 0:56重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:35基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 1:53判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:24例題1基本的な取引を確認します。
  7. 2:48例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 3:41例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 4:32よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 5:33まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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