2026年度手形補充会員向け6:31

手形貸付金・手形借入金

この講義では、金銭の貸し借りに約束手形を用いたときの基本処理を学びます。お金を貸した側は手形貸付金、お金を借りた側は手形借入金を用いて仕訳します。現金の増減と、どちらの勘定科目を使うかを整理し、基本的な取引を確実に仕訳できるようになることを目標とします。

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この講で分かるようになること

金銭の貸借に約束手形を用いた場合を、手形貸付金・手形借入金で仕訳できる。

  • 手形貸付金と手形借入金の増減の向きを区別できる。
  • 貸した側と借りた側で仕訳が反対になることを説明できる。
  • 約束手形を用いた金銭貸借を、売買目的の手形取引と区別できる。

前提知識

  • 借方と貸方の基本
  • 資産・負債の増減の考え方
  • 約束手形の基本的な意味

要点

  1. お金を貸して約束手形を受け取った側は、手形貸付金で処理する。
  2. お金を借りて約束手形を振り出した側は、手形借入金で処理する。
  3. 貸した側は資産の増加、借りた側は負債の増加として考える。
  4. 同じ取引でも、当事者の立場によって借方・貸方が反対になる。

判断のルール

  • 金銭を貸し付け、相手の約束手形を受け取ったときは、借方に手形貸付金、貸方に現金を記入する。
  • 金銭を借り入れ、自社の約束手形を振り出したときは、借方に現金、貸方に手形借入金を記入する。
  • 手形貸付金は資産、手形借入金は負債として扱う。
  • この知識ポイントでは、取引発生時点の処理だけを正確に押さえる。

例題

例題1例題1:金銭を貸し付けて約束手形を受け取った場合

当店は、得意先に現金300,000円を貸し付け、同額の約束手形を受け取った。仕訳を示しなさい。

答え借方:手形貸付金 300,000/貸方:現金 300,000

考え方当店は現金を貸しているので、現金は減少します。また、将来返してもらう権利として手形貸付金が生じます。したがって、資産の増加である手形貸付金を借方、資産の減少である現金を貸方に記入します。

確かめ借方合計300,000円、貸方合計300,000円で一致しています。貸した側なので手形貸付金を使っており、手形借入金になっていないかを確認します。

例題2例題2:金銭を借り入れて約束手形を振り出した場合

当店は、取引先から現金180,000円を借り入れ、同額の約束手形を振り出した。仕訳を示しなさい。

答え借方:現金 180,000/貸方:手形借入金 180,000

考え方当店は現金を受け取っているので、現金は増加します。一方で、将来返済する義務が発生するため、手形借入金という負債が増加します。よって、現金を借方、手形借入金を貸方に記入します。

確かめ借方合計180,000円、貸方合計180,000円で一致しています。借りた側なので、貸方が手形借入金になっていることを確認します。

例題3例題3:貸した側と借りた側の見方を整理する場合

当店は、知人に現金95,000円を貸し付け、知人振出しの約束手形を受け取った。仕訳を示しなさい。

答え借方:手形貸付金 95,000/貸方:現金 95,000

考え方この取引は商品売買ではなく、現金の貸付です。そのため、受け取った手形を手形貸付金で処理します。当店は現金を渡しているので現金は減少し、返してもらう権利である手形貸付金が増加します。

確かめ借方合計95,000円、貸方合計95,000円で一致しています。受け取った手形だからといって受取手形にしないこと、金銭貸借なので手形貸付金を使うことを確認します。

よくある間違い

お金を貸したのに受取手形で処理してしまう。

お金を借りたのに支払手形で処理してしまう。

貸した側なのに手形借入金、借りた側なのに手形貸付金としてしまう。

現金の増減を逆にして、借方・貸方を取り違える。

この講の用語

約束手形やくそくてがた
将来の一定日に、一定額を支払うことを約束して作成する証書です。金銭の貸し借りにも用いられます。
手形貸付金てがたかしつけきん
金銭を貸し付け、その見返りに約束手形を受け取ったときに用いる資産の勘定科目です。
手形借入金てがたかりいれきん
金銭を借り入れ、その見返りに約束手形を振り出したときに用いる負債の勘定科目です。
貸付かしつけ
相手に金銭を渡して、後日に返してもらう取引です。本講では約束手形を受け取る形を扱います。
借入かりいれ
相手から金銭を受け取り、後日に返済する取引です。本講では約束手形を振り出す形を扱います。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:21中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 0:56重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:30基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 1:54判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:29例題1基本的な取引を確認します。
  7. 2:46例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 3:46例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 4:39よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 5:44まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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