取引の8要素と結合関係
簿記上の取引を、資産・負債・純資産の増減と、収益・費用の発生という8要素に分解します。どの要素が借方側・貸方側に置かれるかを、代表的な結合例で理解します。
動画の視聴は会員向けですこの講で分かるようになること
取引を8要素に分解し、借方要素と貸方要素の結合を示せる。
- 8要素を借方側4要素と貸方側4要素に整理できる。
- 一つの取引に含まれる二つ以上の変化を見つけられる。
- 成立しない同じ側だけの組合せを見分けられる。
前提知識
- 簿記上の取引の判断基準と、資産・負債・純資産・収益・費用の意味を理解していること。
ひとつ前の講:簿記上の取引の意義と種類
要点
- 取引の8要素は五つの会計要素の増減・発生を整理したものです。
- 借方側には資産増加、負債減少、純資産減少、費用発生があります。
- 貸方側には資産減少、負債増加、純資産増加、収益発生があります。
- 一つの取引は借方側要素と貸方側要素の結合です。
- 変化を漏れなく挙げ、両側の金額を対応させます。
判断のルール
- 資産増加・負債減少・純資産減少・費用発生は借方側要素。
- 資産減少・負債増加・純資産増加・収益発生は貸方側要素。
- 一つの取引から二つ以上の変化を漏れなく取り出す。
- 借方側要素と貸方側要素を同額で対応させる。
例題
例題1備品の現金購入
備品70,000円を現金で購入した取引を8要素で示しなさい。
答え借方側:資産の増加70,000円。貸方側:資産の減少70,000円。
考え方資産の増加は借方側、資産の減少は貸方側です。
確かめ二つの要素が同額で対応していることを確認します。
例題2銀行からの借入れ
銀行から200,000円を借り入れ、普通預金に入金された取引を8要素で示しなさい。
答え借方側:資産の増加200,000円。貸方側:負債の増加200,000円。
考え方資産増加は借方側、負債増加は貸方側です。
確かめ借入れを収益の発生としていないことを確認します。
例題3通信費の支払い
通信費9,000円を現金で支払った取引を8要素で示しなさい。
答え借方側:費用の発生9,000円。貸方側:資産の減少9,000円。
考え方費用発生は借方側、資産減少は貸方側です。
確かめ支出を資産の減少だけで終わらせず、費用発生も示しているか確認します。
よくある間違い
変化を一つだけ挙げる。
一つの取引には必ず二つ以上の変化があります。
負債の増加を借方側に置く。
負債の増加は貸方側、減少は借方側です。
借入れを収益の発生とする。
借入れは資産増加と負債増加の結合です。
費用を資産の減少と同じ要素と考える。
費用発生と資産減少は別の要素として対応させます。
この講の用語
- 取引の8要素とりひきのはちようそ
- 資産・負債・純資産の増減と、収益・費用の発生を八つに整理したもの。
- 借方要素かりかたようそ
- 資産の増加、負債の減少、純資産の減少、費用の発生。
- 貸方要素かしかたようそ
- 資産の減少、負債の増加、純資産の増加、収益の発生。
- 結合関係けつごうかんけい
- 一つの取引に含まれる借方要素と貸方要素の組合せ。
章立て
- 0:00導入人物表紙。第5講のテーマと学習目標を親しみやすく提示する。
- 0:17導入概念導入概念。一つの取引には二つ以上の変化があることを図で示す。
- 0:50中心概念中心概念。取引の8要素を借方側4要素と貸方側4要素に整理する。
- 1:23重要用語重要用語。取引の8要素、借方要素、貸方要素、結合関係を短く整理する。
- 1:41基本ルール基本ルール。借方側・貸方側の対応と同額対応を強調する。
- 2:03判断手順判断手順。4段階で分解する流れを順に見せる。
- 2:23例題1 備品の現金購入例題1。備品の現金購入を8要素で示す。
- 2:53例題2 銀行からの借入れ例題2。銀行からの借入れを8要素で示す。
- 3:21例題3 通信費の支払い例題3。通信費の支払いを8要素で示す。
- 3:58よくある誤りとまとめ誤りとまとめ。頻出ミスと学習の締めを一覧化する。
この講の確認問題
登録は1分・クレジットカード不要。無料のまま練習・暗記カード・模試まで使えます。
