商品の売買会員向け7:08

仕入返品・売上返品

商品の売買で、品違いなどにより商品を返品したときの処理を学びます。仕入返品と売上返品について、元の取引と反対の仕訳で処理する考え方を確認し、借方・貸方の向きを整理して確実に仕訳できるようにします。2026・2027年度共通の公式範囲に沿って、返品の基本だけを扱います。

仕入返品・売上返品の表紙動画の視聴は会員向けです

この講で分かるようになること

仕入返品と売上返品を元の取引と反対の仕訳で処理できる。

  • 返品が起きたときに、元の仕訳を思い出して逆向きに直せるようになる。
  • 仕入返品と売上返品の違いを、勘定科目の増減で説明できるようになる。
  • 金額と借方・貸方の一致を自分で確認できるようになる。

前提知識

  • 商品を仕入れたときの基本的な仕訳
  • 商品を売り上げたときの基本的な仕訳
  • 借方・貸方の基本的な考え方

要点

  1. 返品は、元の取引を打ち消すため、元の仕訳と反対の仕訳で処理する。
  2. 仕入返品では仕入を減らすので、仕入を貸方に記入する。
  3. 売上返品では売上を減らすので、売上を借方に記入する。
  4. 現金・買掛金・売掛金など、相手勘定も元の取引に応じて反対方向にする。

判断のルール

  • 仕入返品は、元の仕入仕訳を逆にして記帳する。
  • 売上返品は、元の売上仕訳を逆にして記帳する。
  • 返品の金額は、返品した商品の代金で処理する。
  • 借方合計と貸方合計は必ず一致させる。

例題

例題1例題1:現金で仕入れた商品の一部を返品した場合

当店は商品¥8,000を現金で仕入れていたが、そのうち品違いの商品¥2,000を仕入先へ返品し、現金で返金を受けた。仕訳を示しなさい。

答え(借)現金 2,000 /(貸)仕入 2,000

考え方元の仕入は通常、(借)仕入 8,000 /(貸)現金 8,000 です。今回はその一部¥2,000を返品するので、元の取引と反対の仕訳を¥2,000について行います。したがって、返金により現金が増えるので借方に現金、仕入を取り消すので貸方に仕入を記入します。

確かめ仕入返品なので仕入は貸方になっているかを確認します。借方現金¥2,000、貸方仕入¥2,000で金額も一致しています。

例題2例題2:掛けで仕入れた商品の返品

当店は先日、商品¥15,000を掛けで仕入れていたが、品違いのため全額を返品した。仕訳を示しなさい。

答え(借)買掛金 15,000 /(貸)仕入 15,000

考え方元の仕入は、(借)仕入 15,000 /(貸)買掛金 15,000 です。返品はこの仕訳を打ち消すため、反対にします。支払うべき代金がなくなるので買掛金を借方に記入し、仕入を減らすので仕入を貸方に記入します。

確かめ掛けの仕入返品では、現金ではなく買掛金を使う点を確認します。借方買掛金¥15,000、貸方仕入¥15,000で一致しています。

例題3例題3:掛けで売り上げた商品の一部が返品された場合

当店は商品¥20,000を掛けで売り上げていたが、そのうち品違いの商品¥3,000が得意先から返品された。仕訳を示しなさい。

答え(借)売上 3,000 /(貸)売掛金 3,000

考え方元の売上は通常、(借)売掛金 20,000 /(貸)売上 20,000 です。今回はその一部¥3,000が返品されたので、元の仕訳を¥3,000分だけ反対にします。売上を取り消すため借方に売上、受け取る権利が減るため貸方に売掛金を記入します。

確かめ売上返品なので売上は借方になっているかを確認します。借方売上¥3,000、貸方売掛金¥3,000で金額も正しく一致しています。

よくある間違い

仕入返品なのに、仕入を借方にしてしまう。

売上返品なのに、売上を貸方にしてしまう。

返品の相手勘定を元の取引と同じ向きで記入してしまう。

現金取引だったのか掛取引だったのかを見落とす。

借方・貸方の金額一致を確認しない。

この講の用語

仕入返品しいれへんぴん
仕入れた商品を、品違いなどの理由で仕入先へ返すこと。元の仕入を打ち消す仕訳を行う。
売上返品うりあげへんぴん
売り上げた商品が、品違いなどの理由で得意先から返されること。元の売上を打ち消す仕訳を行う。
仕入しいれ
販売目的の商品を買い入れたときに用いる勘定科目。返品では減少させる。
売上うりあげ
商品を販売したときに用いる勘定科目。返品では減少させる。
元の取引と反対の仕訳もとのとりひきとはんたいのしわけ
最初に行った仕訳の借方と貸方を入れ替えて、取引の効果を打ち消す処理方法。

章立て

  1. 0:00導入表紙。親しみやすい日本人女性講師と男性講師が並び、本講のテーマと到達目標を示す。
  2. 0:25返品処理の基本導入概念。返品は元の取引の効果を取り消す処理であり、最初に元の仕訳を思い出すことを図解。
  3. 1:11中心概念中心概念。仕入返品では仕入を貸方、売上返品では売上を借方にすることと、相手勘定も逆向きにすることを整理。
  4. 1:56重要用語重要用語。仕入返品、売上返品、元の取引と反対の仕訳を短いラベルで確認。
  5. 2:23基本ルール基本ルール。4つの公式ルールを短く一覧化。
  6. 2:53判断手順判断手順。問題を見たときの順番を4段階で図解。
  7. 3:22例題1 現金仕入の一部返品例題1。現金仕入の一部返品を、元の仕訳から反対仕訳へつなげて提示。
  8. 4:22例題2 掛仕入の返品例題2。掛け仕入の全額返品を、買掛金に注目して整理。
  9. 5:14例題3 掛売上の一部返品例題3。掛売上の一部返品を、売上と売掛金の逆向きで確認。
  10. 6:17よくある誤りとまとめよくある誤りとまとめ。誤答パターンと最終確認ポイントを1枚に整理。

この講の確認問題

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