商品の売買会員向け7:04

販売のつど売上原価へ振り替える方法

商品の販売時に、売上の計上とあわせて売上原価へ振り替える方法を学びます。仕入勘定を使う3分法との違いを整理し、商品勘定から売上原価勘定へ振り替える仕訳を正しく作れるようにします。

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この講で分かるようになること

販売時に売上原価へ振り替える仕訳を3分法と区別して作れる。

  • 売上計上の仕訳と売上原価振替の仕訳を一組で理解する。
  • 商品勘定の減少と売上原価勘定の増加の関係を説明できる。
  • 販売額と原価額を区別して仕訳できる。

前提知識

  • 商品売買の基本的な仕訳
  • 借方・貸方の基本
  • 資産・費用・収益の増減の考え方

要点

  1. 販売時は売上の仕訳と売上原価振替の仕訳を行う。
  2. 売上原価は販売価格ではなく商品の原価で計上する。
  3. 商品勘定は販売した商品の原価分だけ減少する。
  4. 3分法では仕入勘定を使うが、この方法では販売時に商品勘定を直接減らす。

判断のルール

  • 商品を販売したときは、代金に基づいて売上を計上する。
  • 同時に、販売した商品の原価を売上原価勘定へ振り替える。
  • 売上原価振替の仕訳は「借方 売上原価 / 貸方 商品」で行う。
  • 売上高と売上原価は金額の基準が異なるため、混同しない。

例題

例題1例題1 現金販売の基本

商品を現金8,000円で販売した。この商品の原価は5,000円である。販売のつど売上原価へ振り替える方法で仕訳しなさい。

答え(借)現金 8,000 / (貸)売上 8,000 (借)売上原価 5,000 / (貸)商品 5,000

考え方現金で販売しているため、販売価格8,000円は現金の増加として借方に記入し、収益である売上を貸方に記入します。さらに、販売した商品の原価5,000円は費用である売上原価の増加なので借方、商品は資産の減少なので貸方に記入します。

確かめ1本目は借方8,000と貸方8,000で一致しています。2本目は借方5,000と貸方5,000で一致しています。売上は販売価格、売上原価は原価であり、金額の使い分けも正しいです。

例題2例題2 掛け販売

商品を得意先に掛けで12,000円販売した。商品の原価は7,200円である。販売のつど売上原価へ振り替える方法で仕訳しなさい。

答え(借)売掛金 12,000 / (貸)売上 12,000 (借)売上原価 7,200 / (貸)商品 7,200

考え方掛け販売では、まだ現金を受け取っていないため、受け取る権利である売掛金が増加します。したがって、販売価格12,000円で「売掛金/売上」とします。加えて、販売した商品の原価7,200円を「売上原価/商品」で計上します。

確かめ売掛金は資産の増加なので借方、売上は収益の増加なので貸方です。売上原価は費用の増加で借方、商品は資産の減少で貸方です。各仕訳はそれぞれ金額が一致しています。

例題3例題3 数量から原価を求める

1個あたり原価600円の商品を10個販売し、代金7,500円は現金で受け取った。販売のつど売上原価へ振り替える方法で仕訳しなさい。

答え(借)現金 7,500 / (貸)売上 7,500 (借)売上原価 6,000 / (貸)商品 6,000

考え方売上の金額は現金で受け取った7,500円です。一方、売上原価は原価で計算するので、600円×10個=6,000円となります。したがって、売上は「現金/売上」7,500円、原価振替は「売上原価/商品」6,000円です。

確かめ原価計算は600円×10個で6,000円と求められています。1本目は7,500円で一致、2本目は6,000円で一致しています。販売価格7,500円と原価6,000円を区別できているため正しい仕訳です。

よくある間違い

売上原価を販売価格で計上してしまう。

売上の仕訳だけを行い、売上原価への振替を忘れる。

商品勘定の増減を逆にしてしまう。

3分法のつもりで仕入勘定を使ってしまう。

この講の用語

売上原価うりあげげんか
販売した商品の原価を表す費用の勘定です。販売時に商品勘定から振り替えて計上します。
商品しょうひん
販売する目的で保有している品物を表す勘定です。この方法では販売時に原価分だけ減少します。
売上うりあげ
商品を販売したことによって生じる収益の勘定です。販売価格で計上します。
原価げんか
商品を仕入れたときの取得額です。売上原価に振り替えるときの基準になる金額です。

章立て

  1. 0:00導入表紙。二人の講師が登場し、講義テーマを示す。
  2. 0:20販売時に二つを記録導入概念。売上と売上原価を分けて考えることを示す。
  3. 0:58中心概念中心概念。二つの仕訳と3分法との違い。
  4. 1:45重要用語重要用語の整理。
  5. 2:06基本ルール基本ルール。仕訳の形と金額基準を強調。
  6. 2:28判断手順判断手順。解く順番をフローチャート化。
  7. 2:46例題1 現金販売の基本例題1。現金販売の基本。
  8. 3:58例題2 掛け販売例題2。掛け販売。
  9. 5:05例題3 数量から原価を求める例題3。数量から原価を求める。
  10. 6:21よくある誤りとまとめよくある誤りとまとめ。

この講の確認問題

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