売掛金・買掛金・電子記録債権等会員向け8:15

買掛金元帳の記入

この講義では、仕入先ごとに買掛金元帳へ記入する目的と方法を学びます。総勘定元帳の買掛金勘定との関係を押さえながら、掛けでの仕入、買掛金の支払い、返品や値引きがあった場合の記入と残高の求め方を確認します。仕入先別の残高を正しく把握できるようになることが目標です。

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この講で分かるようになること

仕入先別に買掛金元帳へ記入し、残高を求められる。

  • 補助簿としての買掛金元帳の役割を説明できる。
  • 仕入先別残高と買掛金勘定の関係を理解できる。
  • 買掛金元帳の残高を落ち着いて確認できる。

前提知識

  • 掛けによる仕入と買掛金の基本仕訳
  • 総勘定元帳の基本的な記入方法
  • 借方・貸方の意味と残高の求め方

要点

  1. 買掛金元帳は仕入先別に記入する補助簿である。
  2. 掛けで仕入れたときは、その仕入先の買掛金元帳の貸方に記入する。
  3. 買掛金を支払ったときは、その仕入先の買掛金元帳の借方に記入する。
  4. 返品や値引きで買掛金が減るときも、原則として借方に記入する。
  5. 各仕入先の残高を合計すると、総勘定元帳の買掛金残高と対応する。

判断のルール

  • 買掛金元帳は仕入先ごとに口座を分けて記入する。
  • 買掛金が増加する取引は貸方、減少する取引は借方に記入する。
  • 記入後は各仕入先ごとの残高を求める。
  • 相手科目や摘要は、取引内容が分かるように簡潔に記入する。
  • 残高の向きは買掛金の性質に合わせて確認する。

例題

例題1例題1 掛け仕入を記入する

6月5日、甲商店から商品400,000円を掛けで仕入れた。甲商店の買掛金元帳にどのように記入するか。

答え甲商店の買掛金元帳の貸方に400,000円を記入する。相手科目は仕入となる。記入後の残高は、前残高がないなら400,000円である。

考え方掛けで仕入れたときの仕訳は、借方仕入400,000、貸方買掛金400,000である。買掛金は負債なので、増加は貸方に記入する。したがって、甲商店に対する未払い額が増えたので、甲商店口座の貸方へ400,000円を記入する。

確かめ買掛金は増えているので貸方で正しい。借方にしていないかを確認する。前残高が0円なら、貸方400,000円のみなので残高は400,000円となる。

例題2例題2 支払いを記入して残高を求める

乙商店の買掛金元帳の前月繰越残高は250,000円であった。7月10日に乙商店へ買掛金80,000円を現金で支払った。乙商店の買掛金元帳への記入と支払後の残高を求めなさい。

答え乙商店の買掛金元帳の借方に80,000円を記入する。支払後の残高は170,000円である。

考え方前月繰越残高250,000円は未払い額なので、買掛金の残高である。買掛金を支払ったときの仕訳は、借方買掛金80,000、貸方現金80,000である。買掛金は減少するため、乙商店口座の借方に80,000円を記入する。残高は250,000円から80,000円を差し引いて170,000円となる。

確かめ計算は250,000-80,000=170,000で合っている。支払後も未払いが残るので、残高が0円やマイナスになっていないか確認する。

例題3例題3 掛け仕入と返品をまとめて処理する

丙商店の買掛金元帳の前月繰越残高は120,000円であった。8月3日に丙商店から商品90,000円を掛けで仕入れ、8月8日にそのうち20,000円を返品した。丙商店の買掛金元帳への記入と8月8日後の残高を求めなさい。

答え8月3日は貸方に90,000円、8月8日は借方に20,000円を記入する。8月8日後の残高は190,000円である。

考え方前月繰越残高120,000円がある状態で、8月3日の掛け仕入は買掛金の増加なので貸方90,000円を記入する。これで未払い額は210,000円となる。次に、返品20,000円は買掛金の減少なので借方20,000円を記入する。したがって、残高は210,000円-20,000円=190,000円である。仕訳で見ても、8月3日は借方仕入90,000、貸方買掛金90,000、8月8日は借方買掛金20,000、貸方仕入20,000となり整合する。

確かめ増加の90,000円を貸方、減少の20,000円を借方としているか確認する。残高計算は120,000+90,000-20,000=190,000で一致する。

よくある間違い

掛け仕入の記入を借方にしてしまう。

支払いの記入を貸方にしてしまう。

仕入先ごとに分けず、別の仕入先の口座へ記入してしまう。

返品や値引きによる買掛金の減少を見落とす。

残高計算で借方合計と貸方合計の差を逆にしてしまう。

この講の用語

買掛金元帳かいかけきんもとちょう
仕入先ごとに買掛金の増減と残高を記録する補助簿。
補助簿ほじょぼ
総勘定元帳だけでは分かりにくい内容を、相手先別などに詳しく記録する帳簿。
買掛金かいかけきん
商品を掛けで仕入れたときに生じる、後日に支払う義務。
残高ざんだか
ある時点でその口座に残っている金額。買掛金元帳では仕入先ごとの未払い額を表す。

章立て

  1. 0:00導入表紙。二人の講師が登場し、講義テーマを提示する。
  2. 0:24買掛金元帳の役割導入概念。買掛金元帳の役割と補助簿としての位置づけを示す。
  3. 1:17中心概念中心概念。買掛金の増加は貸方、減少は借方であることを図解する。
  4. 2:00重要用語重要用語。買掛金元帳、補助簿、買掛金、残高を短く整理する。
  5. 2:21基本ルール基本ルール。仕入先別、増加は貸方、減少は借方、残高確認などを整理する。
  6. 2:46判断手順判断手順。相手先確認、増減判断、貸借決定、残高確認の流れを示す。
  7. 3:21例題1 掛仕入を記入例題1。甲商店の掛け仕入400,000円を貸方に記入し、残高400,000円を示す。
  8. 4:29例題2 支払と残高例題2。乙商店の支払い80,000円を借方に記入し、残高170,000円を計算する。
  9. 5:40例題3 掛仕入と返品例題3。丙商店の掛け仕入90,000円は貸方、返品20,000円は借方、残高190,000円を示す。
  10. 7:20よくある誤りとまとめよくある誤りとまとめ。誤記入の注意点と要点を一枚で整理する。

この講の確認問題

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