試算表・精算表会員向け9:26

精算表への決算整理記入

この講義では、8桁の精算表に決算整理仕訳を記入し、その金額を損益計算書欄と貸借対照表欄へ正しく振り分ける手順を学びます。決算整理そのものを新しく作ることではなく、すでに与えられた決算整理仕訳を精算表にどう反映するかにしぼって確認します。

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この講で分かるようになること

決算整理仕訳を精算表へ記入し、損益計算書・貸借対照表欄へ振り分けられる。

  • 精算表の各欄の役割を言える。
  • 決算整理欄への記入方向を借方・貸方で判定できる。
  • 損益計算書欄と貸借対照表欄への振り分け理由を説明できる。

前提知識

  • 8桁精算表の基本構造
  • 残高試算表の借方・貸方の読み取り
  • 主要な決算整理仕訳の形

要点

  1. 決算整理仕訳は、精算表の決算整理欄に借方・貸方へそのまま記入する。
  2. 費用と収益は損益計算書欄へ、資産・負債・純資産は貸借対照表欄へ振り分ける。
  3. 決算整理後の各勘定の最終残高を見て、表示先を判断する。
  4. 1つの決算整理で複数の欄に影響するため、転記もれに注意する。

判断のルール

  • 決算整理仕訳の借方科目は精算表の決算整理欄の借方へ、貸方科目は貸方へ記入する。
  • 同じ勘定科目について、残高試算表欄の金額と決算整理欄の金額を加減して最終残高を求める。
  • 最終残高が費用または収益なら損益計算書欄へ記入する。
  • 最終残高が資産、負債または純資産なら貸借対照表欄へ記入する。
  • 各欄の借方合計と貸方合計が一致するかを必ず確認する。

例題

例題1例題1 消耗品の決算整理を精算表へ記入する

残高試算表には、消耗品400円が借方、消耗品費1,200円が借方で記入されている。期末に未使用の消耗品が150円あるため、決算整理仕訳は「借方 消耗品150円 / 貸方 消耗品費150円」である。精算表の決算整理欄と、損益計算書欄・貸借対照表欄へどのように記入するか。

答え決算整理欄は、借方に消耗品150円、貸方に消耗品費150円と記入する。最終残高は、消耗品が400円+150円=550円で資産なので貸借対照表欄の借方550円、消耗品費が1,200円-150円=1,050円で費用なので損益計算書欄の借方1,050円とする。

考え方決算整理仕訳の向きに従って、消耗品は決算整理欄の借方、消耗品費は決算整理欄の貸方に入れる。次に、消耗品は資産科目で借方残高だから、借方に150円加わって550円になる。消耗品費は費用科目で借方残高だが、貸方に150円の決算整理が入るので1,050円へ減る。資産は貸借対照表欄、費用は損益計算書欄に振り分ける。

確かめ決算整理欄は借方150円、貸方150円で一致する。振り分け後は、消耗品550円は貸借対照表欄、消耗品費1,050円は損益計算書欄で、科目の性質とも一致している。

例題2例題2 前払家賃への振り替え

残高試算表には、支払家賃12,000円が借方で記入されている。期末の調査により、翌期分の家賃2,000円が含まれていたため、決算整理仕訳は「借方 前払家賃2,000円 / 貸方 支払家賃2,000円」である。精算表にはどう記入するか。

答え決算整理欄は、借方に前払家賃2,000円、貸方に支払家賃2,000円と記入する。最終残高は、前払家賃が2,000円で資産なので貸借対照表欄の借方2,000円、支払家賃が12,000円-2,000円=10,000円で費用なので損益計算書欄の借方10,000円とする。

考え方前払家賃は資産科目であり、決算整理仕訳では借方にあるため、決算整理欄の借方へ記入する。支払家賃は費用科目で、貸方の決算整理により既存の借方残高が減少する。したがって、支払家賃の最終残高は10,000円となる。表示先は、資産の前払家賃が貸借対照表欄、費用の支払家賃が損益計算書欄である。

確かめ決算整理欄の借方・貸方はともに2,000円で一致する。前払家賃は資産、支払家賃は費用として正しく別の欄に分かれている。計算も2,000円と10,000円で整っている。

例題3例題3 未払費用の計上

残高試算表には、水道光熱費3,600円が借方で記入されている。期末時点で、まだ支払っていない当期分の水道光熱費400円を計上するため、決算整理仕訳は「借方 水道光熱費400円 / 貸方 未払金400円」である。精算表にはどう反映するか。

答え決算整理欄は、借方に水道光熱費400円、貸方に未払金400円と記入する。最終残高は、水道光熱費が3,600円+400円=4,000円で費用なので損益計算書欄の借方4,000円、未払金が400円で負債なので貸借対照表欄の貸方400円とする。

考え方水道光熱費は費用科目で、借方に追加計上されるため、もとの借方残高3,600円に400円を加えて4,000円となる。未払金は負債科目で、決算整理仕訳の貸方にあるので決算整理欄の貸方へ記入し、そのまま負債として貸借対照表欄に示す。費用は損益計算書欄、負債は貸借対照表欄という基本に従えば判断できる。

確かめ決算整理欄は借方400円、貸方400円で一致する。損益計算書欄の水道光熱費4,000円、貸借対照表欄の未払金400円は、それぞれ費用と負債の性質に合っている。

よくある間違い

決算整理仕訳の借方・貸方を逆に記入してしまう。

費用や収益を貸借対照表欄へ、資産や負債を損益計算書欄へ入れてしまう。

残高試算表欄の残高と決算整理欄の金額の加減を誤る。

片方の勘定だけ転記して、相手科目の記入を忘れる。

最終確認で各欄の借方合計と貸方合計を確かめない。

この講の用語

精算表せいさんひょう
決算整理前の残高と決算整理事項をまとめ、損益計算書欄と貸借対照表欄へ振り分けるための一覧表。
決算整理欄けっさんせいりらん
決算整理仕訳の金額を借方・貸方に記入する欄。
損益計算書欄そんえきけいさんしょらん
費用と収益の最終残高を記入する欄。
貸借対照表欄たいしゃくたいしょうひょうらん
資産、負債、純資産の最終残高を記入する欄。
決算整理仕訳けっさんせいりしわけ
期末時点の正しい金額に直すために行う仕訳で、精算表では決算整理欄へ反映する。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:24中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 1:08重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:51基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 2:15判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:42例題1基本的な取引を確認します。
  7. 3:26例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 5:10例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 6:30よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 8:23まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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