決算整理会員向け7:52

減価償却の決算整理

固定資産について、当期に配分すべき減価償却費を計算し、間接法による決算整理仕訳を作る方法を学びます。取得原価、残存価額、耐用年数の基本的な関係を整理し、期末に必要な仕訳を正確に行えるようにします。

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この講で分かるようになること

当期の減価償却費を計算し、間接法で決算整理仕訳を作れる。

  • 減価償却の意味を費用配分として説明できる。
  • 減価償却累計額を用いる間接法の形を読み取れる。
  • 月割計算がある場合でも当期分を落ち着いて求められる。

前提知識

  • 固定資産の取得原価の考え方
  • 仕訳の基本ルール
  • 借方・貸方の記入方法

要点

  1. 減価償却は、固定資産の取得原価を使用期間にわたって費用配分する手続である。
  2. 当期の減価償却費は、取得原価から残存価額を差し引き、耐用年数で割って求める。
  3. 間接法では、借方に減価償却費、貸方に減価償却累計額を記入する。
  4. 月割が必要なときは、年額を求めてから当期使用月数分を計算する。

判断のルール

  • 定額法の基本形は、(取得原価-残存価額)÷耐用年数で年額を求める。
  • 当期が1年未満なら、年額×当期の月数÷12で計算する。
  • 間接法の決算整理仕訳は、借方:減価償却費、貸方:減価償却累計額とする。
  • 費用は当期分だけを計上し、累計額は過年度分を含めて資産の控除項目として蓄積される。

例題

例題1例題1 1年分の減価償却費を計上する

備品の取得原価は240,000円、残存価額は24,000円、耐用年数は6年である。決算日に当期1年分の減価償却を間接法で行う。決算整理仕訳を示しなさい。

答え(借)減価償却費 36,000円 (貸)減価償却累計額 36,000円

考え方年額は(240,000円-24,000円)÷6年=216,000円÷6=36,000円です。当期は1年分なので、そのまま36,000円を計上します。間接法のため、借方は減価償却費、貸方は減価償却累計額になります。

確かめ差し引く残存価額は24,000円であり、取得原価の240,000円をそのまま6で割っていないかを確認します。借方・貸方とも36,000円で一致しています。

例題2例題2 月割計算がある場合

車両運搬具の取得原価は600,000円、残存価額は60,000円、耐用年数は5年である。7月1日に取得し、12月31日の決算で当期分の減価償却を間接法で行う。決算整理仕訳を示しなさい。

答え(借)減価償却費 54,000円 (貸)減価償却累計額 54,000円

考え方まず年額を求めます。(600,000円-60,000円)÷5年=540,000円÷5=108,000円です。7月1日取得なので当期の使用月数は6か月です。したがって当期分は108,000円×6/12=54,000円となります。間接法なので、借方は減価償却費、貸方は減価償却累計額です。

確かめ7月1日から12月31日までは6か月であることを確認します。年額108,000円の半分なので54,000円となり、仕訳の左右も一致しています。

例題3例題3 少額でない固定資産の当期分を計算する

機械の取得原価は910,000円、残存価額は10,000円、耐用年数は9年である。決算日に当期1年分の減価償却を間接法で行う。決算整理仕訳を示しなさい。

答え(借)減価償却費 100,000円 (貸)減価償却累計額 100,000円

考え方年額は(910,000円-10,000円)÷9年=900,000円÷9=100,000円です。当期は1年分なので100,000円をそのまま計上します。間接法のため、貸方は機械ではなく減価償却累計額です。

確かめ取得原価から残存価額を引くと900,000円になり、9年で割るとちょうど100,000円です。勘定科目が減価償却累計額になっているかを確認します。

よくある間違い

間接法なのに貸方を備品などの資産勘定にしてしまう。

残存価額を差し引かずに、取得原価そのままで年額を計算してしまう。

月割計算で使用月数を誤る。

当期分ではなく、耐用年数全体の金額をそのまま仕訳してしまう。

この講の用語

減価償却費げんかしょうきゃくひ
固定資産の取得原価を使用期間に応じて当期の費用として配分した金額。
減価償却累計額げんかしょうきゃくるいけいがく
間接法で用いる勘定科目で、これまでに計上した減価償却費の累計を表す。
取得原価しゅとくげんか
固定資産を取得して使用できる状態にするまでにかかった原価。
残存価額ざんそんかがく
耐用年数の終了時に残ると見込まれる価額として、減価償却計算で差し引く金額。
耐用年数たいようねんすう
固定資産を費用配分する期間として用いる年数。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:22中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 1:08重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:44基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 2:16判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:57例題1基本的な取引を確認します。
  7. 3:23例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 4:34例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 5:51よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 7:00まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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