決算整理会員向け7:05

収益・費用の未収と未払い

決算整理で行う収益・費用の未収と未払いについて、当期発生分を見越して計上し、当期の正しい収益額・費用額を求める基本を学びます。仕訳の向きと金額の考え方を、公式範囲にしぼって確認します。

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この講で分かるようになること

当期発生未収・未払分を見越し計上し、当期額を求められる。

  • 未収収益と未払費用の違いを説明できる。
  • 決算日に当期発生額を期間で計算できる。
  • 見越し計上の仕訳の借方・貸方を判断できる。

前提知識

  • 仕訳の基本形
  • 借方・貸方の意味
  • 収益と費用の増減の記入方向

要点

  1. 未収・未払いは、当期に発生済みだがまだ受け取っていない、または支払っていない金額を決算日に計上する。
  2. 収益の未収は収益を増やし、相手科目は資産の未収収益とする。
  3. 費用の未払いは費用を増やし、相手科目は負債の未払費用とする。
  4. 金額は当期に属する期間分だけを計算する。
  5. 当期の正しい損益を示すために見越し計上を行う。

判断のルール

  • 収益の未収:借方は未収収益、貸方は各収益。
  • 費用の未払い:借方は各費用、貸方は未払費用。
  • 月数や日数は問題文の条件に従って当期分のみを求める。
  • すでに記帳済みの額がある場合でも、本講では当期発生未収・未払分の追加計上だけに注目する。

例題

例題1例題1 受取利息の未収

決算日である12月31日に、貸付金に対する受取利息のうち当期発生分600円が未記帳である。決算整理仕訳を示しなさい。

答え借方:未収収益 600 貸方:受取利息 600

考え方受取利息は収益なので、当期発生分を貸方に計上して増やします。まだ受け取っていないため、相手科目は資産である未収収益です。したがって「未収収益/受取利息」となります。

確かめ借方600と貸方600で一致しています。受取利息は収益の増加、未収収益は将来受け取る権利なので資産の増加として妥当です。

例題2例題2 支払家賃の未払い

毎月の家賃は20,000円で、12月分が決算日まで未払いである。未記帳であるとして、決算整理仕訳を示しなさい。

答え借方:支払家賃 20,000 貸方:未払費用 20,000

考え方家賃は当期の費用です。12月分はすでに発生しているので、当期の費用として借方に支払家賃を計上します。まだ支払っていない義務は負債であり、相手科目は未払費用です。

確かめ借方20,000と貸方20,000で一致しています。支払家賃は費用の増加、未払費用は支払義務の増加であり、決算整理として正しい形です。

例題3例題3 年額から当期分を求める未払い

事務所の賃借に関して、年額120,000円の家賃を毎年3月末に1年分まとめて支払っている。決算日は12月31日であり、当期発生分のうち未記帳分を決算整理する。決算整理仕訳を示しなさい。

答え借方:支払家賃 90,000 貸方:未払費用 90,000

考え方3月末払いの1年分は、4月1日から翌年3月31日までの期間に対応します。決算日12月31日までに発生しているのは4月から12月までの9か月分です。したがって当期発生額は120,000円×9か月÷12か月=90,000円です。費用の未払いなので「支払家賃/未払費用」とします。

確かめ計算は120,000÷12=10,000円、10,000円×9か月=90,000円で確認できます。借方90,000と貸方90,000が一致し、当期分9か月だけを計上できています。

よくある間違い

未収収益を負債、未払費用を資産として逆に考えてしまう。

収益の未収で借方と貸方を逆にする。

費用の未払いで未払費用ではなく未収収益を使ってしまう。

1年分全額を計上してしまい、当期に属する月数だけを切り取れていない。

決算日までに発生していない翌期分まで含めてしまう。

この講の用語

未収収益みしゅうしゅうえき
当期に発生しているが、まだ受け取っておらず、決算日までに記帳されていない収益を表す資産の勘定科目です。
未払費用みはらいひよう
当期に発生しているが、まだ支払っておらず、決算日までに記帳されていない費用を表す負債の勘定科目です。
見越し計上みこしかいじょう
当期に属する収益や費用を、まだ現金の受け渡しがなくても決算日に計上することです。
決算整理けっさんせいり
期末に、当期の正しい収益と費用、資産と負債を示すために行う修正や追加の記帳です。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:22中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 1:06重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:42基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 2:09判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:37例題1基本的な取引を確認します。
  7. 3:00例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 3:56例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 4:46よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 6:07まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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