決算後処理・財務諸表会員向け7:53

収益・費用の損益勘定への振替

決算で、収益勘定と費用勘定を損益勘定へ振り替える基本手順を学びます。各勘定の締め切りの考え方を確認し、損益勘定から当期純利益または当期純損失を求められるようにします。2026・2027年度共通の公式範囲に合わせ、収益・費用の損益勘定への振替に範囲を限定して説明します。

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この講で分かるようになること

収益・費用各勘定を損益勘定へ振り替え、当期純損益を求められる。

  • 収益勘定と費用勘定の増減が貸方・借方のどちらに記入されるかを整理する。
  • 振替仕訳の向きと金額を損益勘定の立場から説明できるようにする。
  • 損益勘定の差額から当期純利益・当期純損失を判定できるようにする。

前提知識

  • 決算整理後の各収益勘定・費用勘定の残高の見方
  • 各勘定を締め切るとき、反対側に同額を記入して残高をなくす考え方
  • 借方・貸方の基本

要点

  1. 収益勘定は通常貸方残高なので、締め切るために借方に記入し、相手科目を損益とする。
  2. 費用勘定は通常借方残高なので、締め切るために貸方に記入し、相手科目を損益とする。
  3. 損益勘定では、費用が借方、収益が貸方に集まる。
  4. 損益勘定の貸方合計が借方合計より多ければ当期純利益、逆なら当期純損失である。

判断のルール

  • 収益を損益へ振り替える仕訳は、借方に各収益勘定、貸方に損益を記入する。
  • 費用を損益へ振り替える仕訳は、借方に損益、貸方に各費用勘定を記入する。
  • 振替金額は、決算時点の各収益・費用勘定の残高と同額にする。
  • 当期純損益は、損益勘定の差額として求める。

例題

例題1例題1 売上を損益勘定へ振り替える

決算日に、売上勘定の貸方残高が120,000円ある。この売上を損益勘定へ振り替える仕訳を示しなさい。

答え借方:売上 120,000円 貸方:損益 120,000円

考え方売上は収益勘定なので、通常は貸方残高です。決算では売上勘定を締め切るため、反対側の借方に120,000円を記入します。その相手科目として損益勘定を貸方に記入し、収益を損益勘定へ集めます。

確かめ売上勘定はもともと貸方残高120,000円なので、借方に120,000円を記入すると残高はなくなります。損益勘定には収益として貸方120,000円が集まり、金額も一致しています。

例題2例題2 給料と水道光熱費を損益勘定へ振り替える

決算日に、給料勘定の借方残高が48,000円、水道光熱費勘定の借方残高が12,000円ある。これらを損益勘定へ振り替える仕訳を示しなさい。

答え借方:損益 60,000円 貸方:給料 48,000円 貸方:水道光熱費 12,000円

考え方給料も水道光熱費も費用勘定なので、通常は借方残高です。決算では各費用勘定を締め切るため、貸方にそれぞれの残高を記入します。相手科目は損益勘定で、費用の合計48,000円+12,000円=60,000円を借方に記入します。

確かめ給料は借方48,000円に対して貸方48,000円、水道光熱費は借方12,000円に対して貸方12,000円となるので、どちらも残高がゼロになります。損益勘定の借方合計は60,000円で、内訳の合計とも一致しています。

例題3例題3 損益勘定から当期純利益を求める

決算で次の振替を行った。収益は、売上90,000円、受取手数料10,000円。費用は、給料55,000円、支払家賃15,000円、通信費5,000円。損益勘定から当期純損益を求めなさい。

答え当期純利益 25,000円

考え方収益合計は90,000円+10,000円=100,000円で、損益勘定の貸方に集まります。費用合計は55,000円+15,000円+5,000円=75,000円で、損益勘定の借方に集まります。したがって差額は100,000円-75,000円=25,000円です。貸方が借方より多いので、当期純利益となります。

確かめ収益合計100,000円、費用合計75,000円、差額25,000円で計算は正しいです。収益が費用を上回っているため、当期純損失ではなく当期純利益です。

よくある間違い

収益の振替で、損益を借方にしてしまう。

費用の振替で、費用勘定を借方に記入したままにしてしまう。

振替金額に残高ではなく当月分だけの金額を使ってしまう。

損益勘定の差額を見て、利益と損失の判定を逆にしてしまう。

この講の用語

損益勘定そんえきかんじょう
決算で収益と費用を集め、当期純利益または当期純損失を計算するための勘定。
振替ふりかえ
ある勘定の残高を、別の勘定に移してまとめること。決算では収益・費用を損益勘定へ移す。
収益しゅうえき
営業活動などによって得られた成果を表す勘定。通常は貸方に残高がある。
費用ひよう
収益を得るために使った額を表す勘定。通常は借方に残高がある。
当期純利益とうきじゅんりえき
損益勘定で収益の合計が費用の合計を上回ったときの差額。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:24中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 1:09重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:52基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 2:19判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:50例題1基本的な取引を確認します。
  7. 3:16例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 4:17例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 5:36よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 6:57まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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