補助簿の締切
この講義では、補助簿の締切にしぼって、月計の出し方、次月繰越の書き方、締切線の入れ方を学びます。補助簿それぞれの役割をふまえながら、月末にどこまで記入するのかを整理し、実際に記入できる力を身につけます。
動画の視聴は会員向けですこの講で分かるようになること
補助簿の月計・次月繰越・締切を正しく記入できる。
- 補助簿の月末処理の流れを順番に説明できる。
- 月計と次月繰越の意味の違いを区別できる。
- 補助簿の締切で確認すべき数字を見つけられる。
前提知識
- 主要簿と補助簿の基本的な役割
- 売掛金元帳や買掛金元帳などの補助簿の基本的な記入方法
- 借方と貸方、差引残高の基本
ひとつ前の講:仕訳帳と総勘定元帳の締切
要点
- 補助簿の締切では、まず当月の記入を集計して月計を出す。
- 残高が次月に残る補助簿では、次月繰越を記入する。
- 締切線は、当月分の記入が終わったことを示すために入れる。
- 月計と次月繰越は同じ数字になるとは限らず、残高の有無で判断する。
- 補助簿ごとに集計のしかたが違っても、月計→次月繰越→締切の流れで整理するとわかりやすい。
判断のルール
- 当月の記入がすべて終わってから月計を出す。
- 増減の記録と残高の記録を混同しない。
- 次月繰越は、月末に残っている金額だけを書く。
- 締切線は、月計や次月繰越の記入後に整えて入れる。
- 左右の合計や残高は、補助簿の記入形式に合わせて確認する。
例題
例題1例題1 売掛金元帳の月計と次月繰越
得意先Aの売掛金元帳には、6月中に次の記入がある。6月1日 前月繰越 30,000円、6月10日 売上 50,000円、6月18日 現金回収 20,000円、6月27日 現金回収 15,000円。6月末の月計と次月繰越を求め、締切のためにどう記入するか答えなさい。
答え月計は、借方 50,000円、貸方 35,000円。次月繰越は借方残高 45,000円。したがって、月末に借方・貸方の当月分を集計し、残高45,000円を次月繰越として記入して締め切る。
考え方売掛金元帳では、売上で売掛金が増えるので借方、回収で売掛金が減るので貸方に記入すると考える。6月の当月記入の合計は、借方が売上50,000円、貸方が回収20,000円と15,000円で合計35,000円。月末残高は、前月繰越30,000円に当月増加50,000円を足し、当月減少35,000円を引くので45,000円となる。
確かめ検算は、30,000円+50,000円-20,000円-15,000円=45,000円。月計は当月分だけなので前月繰越30,000円を入れないことを確認する。
例題2例題2 買掛金元帳の締切
仕入先Bの買掛金元帳には、7月中に次の記入がある。7月1日 前月繰越 18,000円、7月8日 掛け仕入 22,000円、7月20日 現金支払 10,000円、7月29日 現金支払 12,000円。7月末の月計と次月繰越を求めなさい。
答え月計は、貸方 22,000円、借方 22,000円。次月繰越は貸方残高 18,000円である。したがって、当月の月計を記入したうえで、残高18,000円を次月繰越として記入して締め切る。
考え方買掛金元帳では、掛け仕入で買掛金が増えるので貸方、支払で買掛金が減るので借方に記入すると考える。7月の当月分は、貸方22,000円、借方10,000円と12,000円で合計22,000円。月末残高は、前月繰越18,000円に当月増加22,000円を足し、当月減少22,000円を引くので、貸方残高18,000円となる。したがって次月繰越は貸方18,000円である。
確かめ検算より、18,000円+22,000円-22,000円=18,000円です。月計は貸方22,000円、借方22,000円、次月繰越は貸方18,000円であることを確認します。
例題3例題3 売掛金元帳で月計と残高を分けて考える
得意先Cの売掛金元帳には、8月中に次の記入がある。8月1日 前月繰越 12,000円、8月5日 売上 8,000円、8月14日 現金回収 6,000円、8月21日 売上 10,000円、8月31日 現金回収 9,000円。8月の月計と次月繰越を求めなさい。
答え月計は、借方 18,000円、貸方 15,000円。次月繰越は借方残高 15,000円。よって、8月末には当月合計を記入し、残高15,000円を次月繰越として記入して締め切る。
考え方売掛金元帳では、売上は売掛金の増加なので借方、現金回収は売掛金の減少なので貸方に記入する。当月の借方合計は8,000円+10,000円=18,000円、貸方合計は6,000円+9,000円=15,000円。月末残高は、前月繰越12,000円に当月借方18,000円を足し、当月貸方15,000円を引くので15,000円となる。
確かめ検算は、12,000円+18,000円-15,000円=15,000円。月計18,000円と15,000円は当月の動き、次月繰越15,000円は月末残高であり、意味が違うことを確認する。
よくある間違い
月計と次月繰越を同じ意味だと思い、どちらも同額で書いてしまう。
当月の最後の取引を集計に入れ忘れて月計を誤る。
残高がないのに次月繰越を書いてしまう。
締切線を先に引いてしまい、月計や繰越の記入位置が不自然になる。
補助簿の借方・貸方の増減方向を確認せずに残高を求めてしまう。
この講の用語
- 補助簿ほじょぼ
- 取引の内容を詳しく記録する帳簿で、主要簿を補うために用いられる帳簿。売掛金元帳や買掛金元帳などがある。
- 月計げっけい
- その月に記入した金額の合計。補助簿の当月分を集計して示す。
- 次月繰越じげつくりこし
- 月末時点で残っている金額を、翌月のはじめに引き継ぐために記入するもの。
- 締切しめきり
- その月の帳簿記入を終え、合計や繰越を記入して区切りをつけること。
- 残高ざんだか
- 増減を差し引いたあとに残る金額。次月繰越の金額を考える基礎になる。
章立て
- 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
- 0:18中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
- 1:01重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
- 1:39基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
- 1:55判断手順問題を解くときの順番を確認します。
- 2:24例題1基本的な取引を確認します。
- 2:46例題2別の条件で判断を確認します。
- 4:09例題3計算または応用の判断を確認します。
- 5:37よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
- 7:30まとめ重要事項を一枚で整理します。
この講の確認問題
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