借入金と支払利息
この講義では、借入れ・返済・支払利息について、3級の公式範囲にしぼって整理します。借入金という負債の意味を確認し、現金や当座預金で借りたとき、元本を返済したとき、利息を支払ったときの基本的な仕訳を、勘定科目の選び方とあわせて学びます。元本と利息を区別して記録する考え方を身につけ、基本問題を自力で処理できる状態を目指します。
動画の視聴は会員向けですこの講で分かるようになること
借入れ、返済、支払利息を仕訳できる。
- 借入金が負債である理由を説明できる。
- 返済額のうち元本部分と利息部分を区別できる。
- 現金受取と当座預金受入の違いに応じて仕訳を使い分けられる。
前提知識
- 借方・貸方の基本
- 資産・負債・費用の増減の向き
- 現金勘定と当座預金勘定の基本的な仕訳
ひとつ前の講:貸付金と受取利息
要点
- お金を借りたときは、受け取った資産の増加と借入金という負債の増加を記録する。
- 借入金の返済では、元本部分は借入金の減少として処理する。
- 利息を支払ったときは、元本とは分けて支払利息という費用で処理する。
- 返済時に元本と利息が同時に支払われる場合でも、借入金と支払利息に分けて仕訳する。
判断のルール
- 借入れ時は、受け取った現金または当座預金を借方、借入金を貸方に記入する。
- 元本返済時は、借入金を借方、支払手段となる現金または当座預金を貸方に記入する。
- 利息支払時は、支払利息を借方、現金または当座預金を貸方に記入する。
- 元本と利息をまとめて支払った場合は、借方を借入金と支払利息に分ける。
例題
例題1例題1:現金で借り入れたとき
当店は、銀行から300,000円を借り入れ、現金で受け取った。仕訳を示しなさい。
答え借方:現金 300,000円 / 貸方:借入金 300,000円
考え方現金を受け取っているので資産である現金が増加し、借方に記入します。同時に、返済義務が生じるので負債である借入金が増加し、貸方に記入します。
確かめ借方合計300,000円、貸方合計300,000円で一致しています。借入金は増加なので貸方で正しいです。
例題2例題2:元本だけを当座預金から返済したとき
当店は、借入金120,000円のうち、元本80,000円を当座預金から返済した。仕訳を示しなさい。
答え借方:借入金 80,000円 / 貸方:当座預金 80,000円
考え方返済したのは元本だけなので、減少するのは借入金です。借入金は負債なので、減少は借方です。支払手段は当座預金であり、資産の減少なので貸方に記入します。
確かめ借方合計80,000円、貸方合計80,000円で一致しています。利息は問題文にないため、支払利息は使いません。
例題3例題3:元本と利息をまとめて現金で支払ったとき
当店は、借入金の元本200,000円を返済し、あわせて利息6,000円を現金で支払った。仕訳を示しなさい。
答え借方:借入金 200,000円、支払利息 6,000円 / 貸方:現金 206,000円
考え方元本200,000円は借入金の減少なので借方に記入します。利息6,000円は費用の発生なので支払利息を借方に記入します。支払った現金の合計は200,000円+6,000円=206,000円なので、貸方は現金206,000円です。
確かめ借方合計は200,000円+6,000円=206,000円、貸方合計は206,000円で一致しています。元本と利息を分けて処理できています。
よくある間違い
借入れ時に借入金を借方にしてしまう。
返済額の全額を借入金としてしまい、利息を支払利息に分けない。
利息の支払いを借入金の減少として処理してしまう。
現金で受け取ったのに当座預金、当座預金で支払ったのに現金としてしまう。
この講の用語
- 借入金かりいれきん
- 他から借りたお金を表す負債の勘定科目。借りたときに増え、返済すると減る。
- 支払利息しはらいりそく
- 借入金などに対して支払う利息を記録する費用の勘定科目。
- 元本がんぽん
- 借りたお金そのものの額。利息とは区別して考える。
- 返済へんさい
- 借りていた元本を相手に返すこと。借入金の減少として処理する。
章立て
- 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
- 0:23中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
- 1:14重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
- 2:01基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
- 2:20判断手順問題を解くときの順番を確認します。
- 2:48例題1基本的な取引を確認します。
- 3:18例題2別の条件で判断を確認します。
- 4:05例題3計算または応用の判断を確認します。
- 4:52よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
- 6:01まとめ重要事項を一枚で整理します。
この講の確認問題
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