その他の債権・債務会員向け6:57

前受金

この講義では、商品を受注したときに受け取る手付金を前受金として処理し、後日に商品を引き渡して売上に振り替えるまでの基本を学びます。前受金が代金の一部を先に受け取ったときの負債であること、受取時と売上計上時で仕訳が分かれること、残額の受け取りまで落ち着いて処理することを確認します。

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この講で分かるようになること

商品受注時の手付金を前受金で処理し、後日の売上へ振り替えられる。

  • 前受金が負債にあたる理由を説明できる。
  • 受注時と引渡時で使う勘定科目を区別できる。
  • 売上計上時に前受金を取り崩す流れを理解できる。

前提知識

  • 仕訳の基本ルール
  • 売上の計上
  • 現金の受け取りの処理

要点

  1. 前受金は、商品をまだ引き渡していない段階で先に受け取った代金なので負債である。
  2. 受注時に手付金を受け取ったら、現金などの増加と前受金の増加を記録する。
  3. 商品を引き渡した時点で売上を計上し、前受金は売上の一部として振り替える。
  4. 引渡時に残額を受け取る場合は、前受金の振替とあわせて現金などの受取額も処理する。

判断のルール

  • 商品受注時に手付金を受け取ったら、借方に受け取った資産、貸方に前受金を記入する。
  • 商品引渡時には、貸方に売上を総額で計上する。
  • 前受金は引渡時に借方へ振り替えて減少させる。
  • 残額を同時に受け取ったときは、その受取額を借方に記入する。

例題

例題1例題1 受注時に手付金を現金で受け取った場合

商品100,000円を受注し、手付金20,000円を現金で受け取った。受注時の仕訳を示しなさい。

答え借方:現金 20,000 / 貸方:前受金 20,000

考え方現金を受け取ったので資産が増加し、借方に現金20,000円を記入します。まだ商品は引き渡していないため売上ではなく、将来商品を渡す義務として貸方に前受金20,000円を記入します。

確かめ借方20,000円、貸方20,000円で一致しています。受注時なので売上を使っていないことも確認します。

例題2例題2 引渡時に残額を現金で受け取る場合

以前に商品120,000円の注文を受けた際、手付金30,000円を前受金として受け取っていた。後日、商品を引き渡し、残額を現金で受け取った。引渡時の仕訳を示しなさい。

答え借方:前受金 30,000、現金 90,000 / 貸方:売上 120,000

考え方商品を引き渡したので、売上は総額120,000円で計上します。すでに受け取っていた30,000円は前受金として記録されているため、借方に前受金30,000円を記入して取り崩します。残りの90,000円を現金で受け取ったので、借方に現金90,000円を記入します。

確かめ借方合計は30,000円+90,000円=120,000円、貸方は売上120,000円で一致しています。売上を残額90,000円にしていないかも確認します。

例題3例題3 手付金が販売代金の一部であることを確認する場合

商品80,000円を受注した際に手付金25,000円を現金で受け取り、後日に商品を引き渡して残額を現金で受け取った。受注時と引渡時の仕訳をそれぞれ示しなさい。

答え受注時:借方:現金 25,000 / 貸方:前受金 25,000 引渡時:借方:前受金 25,000、現金 55,000 / 貸方:売上 80,000

考え方受注時は、まだ引渡前なので受け取った25,000円を前受金として処理します。引渡時は、販売代金の総額80,000円を売上にし、すでに受け取っていた25,000円を前受金から振り替えます。残額は80,000円-25,000円=55,000円なので、現金55,000円を受け取ります。

確かめ受注時は借方25,000円、貸方25,000円で一致します。引渡時は借方25,000円+55,000円=80,000円、貸方80,000円で一致します。2つの仕訳を通して、受け取った現金の合計は25,000円+55,000円=80,000円となり、販売代金総額と一致します。

よくある間違い

受注時に、まだ商品を引き渡していないのに売上としてしまう。

前受金を資産だと思い込み、借方に記入してしまう。

引渡時に売上を残額だけで計上し、総額で計上しない。

引渡時に前受金の取り崩しを忘れてしまう。

この講の用語

前受金まえうけきん
商品をまだ引き渡していないのに、代金の一部または全部を先に受け取ったときに使う負債の勘定科目。
受注じゅちゅう
得意先から商品の注文を受けること。この講義では、受注時に手付金を受け取る場面を扱う。
手付金てつけきん
契約時や受注時に、代金の一部として先に受け取る金額。簿記では前受金として処理する。
売上うりあげ
商品を引き渡したときに計上する収益。前受金を受け取っていても、売上は引渡時に計上する。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:14中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 0:53重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:28基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 1:53判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:19例題1基本的な取引を確認します。
  7. 2:34例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 3:23例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 4:27よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 6:02まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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