有形固定資産会員向け6:50

有形固定資産の取得と付随費用

この講義では、有形固定資産を取得したときの基本的な考え方を学びます。特に、取得価額に含める付随費用を判断し、建物・備品・車両運搬具などの取得時の仕訳を正しく作成できるようになることを目標とします。

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この講で分かるようになること

取得価額に含める付随費用を判断し、取得仕訳を作れる。

  • 有形固定資産の取得価額の考え方を説明できる。
  • 本体代金と付随費用を区別して整理できる。
  • 取得時の借方・貸方の組み合わせを確認できる。

前提知識

  • 商品売買の基本的な仕訳
  • 現金・当座預金・未払金など基本勘定の使い方

要点

  1. 有形固定資産の取得価額には、本体代金だけでなく取得のために必要な付随費用を含める。
  2. 付随費用は、固定資産を使用可能な状態にするまでに直接かかった支出として考える。
  3. 取得時は、取得した固定資産の勘定科目を借方に記入する。
  4. 支払手段が現金・当座預金・未払金のどれかを確認して貸方を決める。

判断のルール

  • 取得価額 = 本体代金 + 取得のために必要な付随費用
  • 運送費、引取運賃、据付費、仲介手数料などは取得価額に含める。
  • 借方は取得した固定資産の勘定科目で処理する。
  • 貸方は実際の支払方法や未払いの有無に応じて現金、当座預金、未払金などで処理する。

例題

例題1例題1 備品を現金で取得した場合

事務用の備品を80,000円で購入し、引取運賃3,000円と据付費2,000円をあわせて現金で支払った。取得時の仕訳を示しなさい。

答え(借)備品 85,000 /(貸)現金 85,000

考え方備品の本体代金80,000円に、取得のために必要な引取運賃3,000円と据付費2,000円を加えます。取得価額は80,000+3,000+2,000=85,000円です。備品を取得したので借方は備品、現金で支払ったので貸方は現金です。

確かめ付随費用を備品の取得価額に含めているかを確認します。借方85,000円、貸方85,000円で一致しています。

例題2例題2 建物を未払いで取得した場合

営業用の建物を1,200,000円で購入し、不動産会社への仲介手数料60,000円を含めて、代金は後日支払うこととした。取得時の仕訳を示しなさい。

答え(借)建物 1,260,000 /(貸)未払金 1,260,000

考え方建物の取得価額は、本体代金1,200,000円に仲介手数料60,000円を加えた1,260,000円です。建物の取得なので借方は建物です。まだ支払っていないため、貸方は未払金で処理します。

確かめ商品ではないため、未払いでも買掛金ではなく未払金を使います。借方と貸方はともに1,260,000円で一致しています。

例題3例題3 車両運搬具を当座預金で取得した場合

営業用の車両を450,000円で購入し、購入先から会社までの運送費12,000円を支払った。代金と運送費はともに当座預金から支払った。取得時の仕訳を示しなさい。

答え(借)車両運搬具 462,000 /(貸)当座預金 462,000

考え方車両の本体代金450,000円と、取得のために直接必要な運送費12,000円を合計します。取得価額は450,000+12,000=462,000円です。取得した資産は車両運搬具であり、支払方法は当座預金なので、貸方は当座預金です。

確かめ運送費を支払手数料や旅費交通費などの費用にしていないか確認します。借方462,000円、貸方462,000円で一致しています。

よくある間違い

運送費や据付費を費用として処理し、取得価額に含めない。

本体代金だけを固定資産に計上してしまう。

商品売買と同じ感覚で買掛金を使ってしまい、未払金を使わない。

建物や備品ではなく、誤って消耗品費など別の勘定科目で処理してしまう。

この講の用語

有形固定資産ゆうけいこていしさん
営業活動で継続して使用する形のある資産で、建物、備品、車両運搬具、土地などをいう。
取得価額しゅとくかがく
固定資産を取得するためにかかった本体代金と付随費用を合わせた金額。
付随費用ふずいひよう
固定資産を手に入れ、使用できる状態にするまでに直接必要となる費用。
据付費すえつけひ
機械や備品などを設置して使えるようにするためにかかる費用。
未払金みばらいきん
商品以外のものを購入し、まだ代金を支払っていないときに使う負債の勘定科目。

章立て

  1. 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
  2. 0:19中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
  3. 0:58重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
  4. 1:32基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
  5. 2:02判断手順問題を解くときの順番を確認します。
  6. 2:26例題1基本的な取引を確認します。
  7. 2:49例題2別の条件で判断を確認します。
  8. 3:49例題3計算または応用の判断を確認します。
  9. 4:43よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
  10. 5:56まとめ重要事項を一枚で整理します。

この講の確認問題

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