現金預金会員向け6:43

現金過不足の発生時処理

帳簿上の現金残高と実際の手元現金が一致しないとき、差額を現金過不足勘定でいったん処理する方法を学びます。現金が不足した場合と過剰だった場合の借方・貸方の考え方、仕訳の作り方、確認のしかたを、公式範囲に沿って整理します。

現金過不足の発生時処理の表紙動画の視聴は会員向けです

この講で分かるようになること

帳簿残高と実際有高の差額を現金過不足で処理できる。

  • 帳簿残高と実際有高を落ち着いて比較できる。
  • 不足と過剰で借方・貸方が逆になる理由を説明できる。
  • 差額を求めたあと仕訳の金額一致を自分で確認できる。

前提知識

  • 現金勘定の基本的な増減記入
  • 借方・貸方の基本ルール
  • 帳簿残高と実際有高を読み取る力

要点

  1. 差額は帳簿残高と実際有高を比較して求める。
  2. 実際有高が帳簿残高より少なければ現金不足である。
  3. 実際有高が帳簿残高より多ければ現金過剰である。
  4. 原因が不明な発生時点では現金過不足勘定でいったん処理する。

判断のルール

  • 現金が不足したときは、現金を減らし、差額を現金過不足の借方に記入する。
  • 現金が過剰だったときは、現金を増やし、差額を現金過不足の貸方に記入する。
  • 仕訳では帳簿上の現金残高を実際有高に合わせることを意識する。
  • 差額の計算後は借方合計と貸方合計が一致するか確認する。

例題

例題1例題1 不足が発生した場合

現金の帳簿残高は12,000円であったが、実際に数えたところ11,500円であった。発生時の仕訳を示しなさい。

答え(借)現金過不足 500円 / (貸)現金 500円

考え方帳簿残高12,000円に対して実際有高は11,500円なので、500円不足です。帳簿上の現金が多すぎるため、現金を500円減らします。現金の減少は貸方です。差額は原因不明なので、現金過不足を借方に記入します。

確かめ仕訳後の帳簿上の現金は12,000円-500円=11,500円となり、実際有高と一致します。借方500円、貸方500円で一致しています。

例題2例題2 過剰が発生した場合

現金の帳簿残高は7,800円であったが、実際に数えたところ8,100円であった。発生時の仕訳を示しなさい。

答え(借)現金 300円 / (貸)現金過不足 300円

考え方帳簿残高7,800円に対して実際有高は8,100円なので、300円過剰です。帳簿上の現金が少なすぎるため、現金を300円増やします。現金の増加は借方です。差額は原因不明なので、現金過不足を貸方に記入します。

確かめ仕訳後の帳簿上の現金は7,800円+300円=8,100円となり、実際有高と一致します。借方300円、貸方300円で一致しています。

例題3例題3 差額の判断を丁寧に行う場合

現金の帳簿残高は25,460円であったが、実際有高は25,000円であった。発生時の仕訳を示しなさい。

答え(借)現金過不足 460円 / (貸)現金 460円

考え方帳簿残高25,460円から実際有高25,000円を比べると、実際有高のほうが460円少ないため、不足です。不足のときは帳簿上の現金を減らすので、現金を貸方に460円記入します。相手科目は、原因がまだ不明なので現金過不足を借方に460円記入します。

確かめ25,460円-460円=25,000円となり、帳簿上の現金は実際有高に一致します。借方・貸方とも460円で、仕訳として正しい形です。

よくある間違い

帳簿残高と実際有高の大小関係を逆に見て、不足と過剰を取り違える。

不足のときに現金過不足を貸方、過剰のときに借方としてしまう。

差額の金額だけを見て、現金勘定を実際有高に合わせる視点を忘れる。

仕訳後に借方合計と貸方合計の一致確認をしない。

この講の用語

現金過不足げんきんかぶそく
帳簿上の現金残高と実際の手元現金が一致しないとき、その差額を一時的に処理するための勘定科目。
帳簿残高ちょうぼざんだか
帳簿に記録されている現金の残高。比較の基準となる金額。
実際有高じっさいありだか
実際に手元にある現金の金額。数えて確かめた現金の残高。
不足ふそく
実際有高が帳簿残高より少ない状態。帳簿上の現金を減らす必要がある。
過剰かじょう
実際有高が帳簿残高より多い状態。帳簿上の現金を増やす必要がある。

章立て

  1. 0:00導入表紙。第17講のテーマと二人の講師を見せ、発生時処理に限定する講義であることを印象づける。
  2. 0:19中心概念導入概念。現金過不足の意味、原因不明なら現金過不足勘定でいったん処理すること、本講は発生時処理に限定することを示す。
  3. 0:58重要用語中心概念。不足と過剰の見分け方、帳簿上の現金を実際有高に合わせる考え方を矢印で整理する。
  4. 1:30基本ルール重要用語。帳簿残高、実際有高、不足、過剰、現金過不足を短く対比して記憶しやすくする。
  5. 1:52判断手順基本ルール。不足時と過剰時の現金と現金過不足の借方・貸方の向きを対比し、左右一致確認も示す。
  6. 2:23判断の確認判断手順。確認から仕訳までの順番を4段階で見せ、先に現金を増やすか減らすかを決める流れを整理する。
  7. 2:45例題1 例題1 不足が発生した場合例題1。不足の基本例。数値比較、差額500円、不足判定、仕訳、検算をそのまま示す。
  8. 3:46例題2 例題2 過剰が発生した場合例題2。過剰の基本例。数値比較、差額300円、過剰判定、仕訳、検算を原文どおり示す。
  9. 4:42例題3 例題3 差額の判断を丁寧に行う場合例題3。差額判断を丁寧に行う不足例。460円不足の判定から仕訳と検算までを示す。
  10. 5:55よくある誤りとまとめよくある誤りとまとめ。取り違えや向きの逆転を示し、最後に4つの要点を短く整理する。

この講の確認問題

日商簿記3級の学習を続ける

講義・過去問・暗記カード・模試まで、同じ論点でつながっています。

登録は1分・クレジットカード不要。無料のまま練習・暗記カード・模試まで使えます。

「現金預金」の他の講

日商簿記3級の講義一覧をすべて見る