現金預金会員向け6:21

複数口座の管理

複数の銀行口座を開設している場合に、各口座を区別して記録する方法を学びます。とくに、普通預金口座どうしの振替や、当座預金と普通預金の区別を意識しながら、どの口座が増減したのかを正しく仕訳する力を身につけます。

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この講で分かるようになること

複数の銀行口座を区別し、口座間振替を正しく記録できる。

  • 口座名を見て増減する預金の種類を落ち着いて判定できる。
  • 口座間振替では会社全体の預金総額と各口座残高を分けて考えられる。
  • 摘要や勘定科目の書き分けの基本を確認できる。

前提知識

  • 現金と預金の基本的な仕訳ができること。
  • 普通預金や当座預金が資産であり、増加は借方、減少は貸方に記入すること。
  • 一つの預金口座について入出金を仕訳できること。

要点

  1. 複数口座があっても、口座ごとに増減を区別して記録する。
  2. 口座間振替は、ある口座の減少と別の口座の増加を同時に仕訳する。
  3. 普通預金と当座預金は別の勘定科目として扱う。
  4. 同じ普通預金でも銀行が異なれば管理上は口座を区別して考える。

判断のルール

  • 資産である預金は、増加を借方、減少を貸方に記入する。
  • 口座間の資金移動では、現金の入出金として処理しない。
  • どの銀行口座から出たか、どの銀行口座に入ったかを問題文から確認する。
  • 同じ金額が一方の口座で減り、他方の口座で増える形になる。

例題

例題1例題1 普通預金から当座預金への振替

A銀行の普通預金口座から30,000円を引き出し、同額をB銀行の当座預金口座に預け入れた。仕訳を示しなさい。

答え借方:当座預金 30,000/貸方:普通預金 30,000

考え方入金先はB銀行の当座預金口座なので、当座預金が増加します。資産の増加なので借方です。出金元はA銀行の普通預金口座なので、普通預金が減少します。資産の減少なので貸方です。口座間の移動であり、現金は使っていないため現金勘定は用いません。

確かめ借方30,000円、貸方30,000円で一致しています。会社全体の預金総額は変わらず、普通預金が30,000円減り、当座預金が30,000円増えています。

例題2例題2 当座預金から普通預金への振替

B銀行の当座預金口座から12,000円を引き出し、その全額をC銀行の普通預金口座へ預け入れた。仕訳を示しなさい。

答え借方:普通預金 12,000/貸方:当座預金 12,000

考え方C銀行の普通預金口座は入金を受けて増加するため、普通預金を借方に記入します。一方、B銀行の当座預金口座は資金が出ていくので減少し、当座預金を貸方に記入します。増えた口座と減った口座を分けて考えることがポイントです。

確かめ借方と貸方はともに12,000円で一致しています。普通預金が12,000円増加し、当座預金が12,000円減少しているので、資金移動の内容と合っています。

例題3例題3 普通預金どうしの振替

D銀行の普通預金口座から45,000円をE銀行の普通預金口座へ振り替えた。仕訳を示しなさい。

答え借方:E銀行普通預金 45,000/貸方:D銀行普通預金 45,000

考え方入金先のE銀行普通預金は増加するので借方です。出金元のD銀行普通預金は減少するので貸方です。複数の普通預金口座を開設している場合は、口座名を含めた勘定科目で区別して記録します。

確かめ借方45,000円、貸方45,000円で一致しています。D銀行普通預金が45,000円減り、E銀行普通預金が45,000円増えるため、口座別管理として正しい処理です。

よくある間違い

口座間振替を現金の入金や出金として処理してしまう。

普通預金から当座預金へ振り替えたのに、両方とも普通預金で処理してしまう。

増加と減少の向きを逆にし、借方と貸方を入れ替えてしまう。

どの銀行口座が出金元かを読まずに、同じ勘定科目だけ見て誤る。

この講の用語

普通預金ふつうよきん
銀行に預け入れる預金の一種で、自由に預け入れや払い戻しができる資産の勘定科目。
当座預金とうざよきん
主に小切手や手形の決済に用いられる預金で、簿記では普通預金とは別に管理する資産の勘定科目。
口座間振替こうざかんふりかえ
自社が持つある預金口座から別の預金口座へ資金を移すこと。
勘定科目かんじょうかもく
取引の内容を分類して記録するための項目名。普通預金や当座預金などがある。

章立て

  1. 0:00導入人物表紙。第21講のテーマと到達目標を親しみやすく提示する。
  2. 0:18口座全体だけで見ない導入概念。複数口座では預金全体ではなく口座別の増減を見ることを示す。
  3. 0:55中心概念中心概念。口座間振替は預金どうしの移動であり、現金や費用収益ではないことを整理する。
  4. 1:31重要用語重要用語。普通預金、当座預金、口座間振替、勘定科目を短く確認する。
  5. 1:51基本ルール基本ルール。資産の増減、現金を使わないこと、同額移動を示す。
  6. 2:10判断手順判断手順。どこからどこへ動いたかを順番で判定する流れを示す。
  7. 2:27例題1 普通預金から当座預金への振替例題1。普通預金から当座預金への振替を図と仕訳で示す。
  8. 3:29例題2 当座預金から普通預金への振替例題2。当座預金から普通預金への振替を図と仕訳で示す。
  9. 4:28例題3 普通預金どうしの振替例題3。普通預金どうしの振替で、口座名まで区別することを示す。
  10. 5:32よくある誤りとまとめよくある誤りとまとめ。誤答パターンを防ぎ、要点を一枚で確認する。

この講の確認問題

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