現金預金会員向け8:04

小口現金と小口現金出納帳

小口現金の意味、定額資金前渡法による支払いと補給の仕訳、小口現金出納帳への記入方法を学びます。日々の少額支払いをどのように整理するかを、基本から順に確認します。

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この講で分かるようになること

定額資金前渡法の補給と支払いを仕訳し、小口現金出納帳へ記入できる。

  • 小口現金係と会計担当者の記録の流れを理解する。
  • 支払い時と補給時で使う勘定科目の違いを区別する。
  • 小口現金出納帳の残高を自分で確かめられるようにする。

前提知識

  • 現金の基本的な仕訳ができること。
  • 帳簿の基本である借方・貸方の意味を理解していること。

要点

  1. 小口現金は日常の少額支払いのためにあらかじめ渡しておく現金である。
  2. 定額資金前渡法では、支払い時は小口現金係が出納帳に記入し、補給時に会計担当者が仕訳する。
  3. 補給額は、一定額から現在の手許残高を引くか、支払額の合計で求める。
  4. 小口現金出納帳では、受入・支払・差引残高を順に記入して残高を管理する。

判断のルール

  • 定額資金前渡法では、小口現金そのものを支払いのたびに仕訳しない。
  • 補給時の借方は支払い内容に応じた費用など、貸方は現金とする。
  • 補給後の小口現金の手許残高は、定められた一定額に戻る。
  • 小口現金出納帳の残高は、前残高に受入を足し、支払を引いて求める。

例題

例題1例題1:補給時の基本仕訳

小口現金係には定額資金前渡法により20,000円が渡されている。1週間の支払いは、交通費3,200円、通信費1,500円、消耗品費2,300円であった。会計担当者が使用額を補給したときの仕訳を示しなさい。

答え(借)交通費 3,200円 (貸)現金 7,000円 (借)通信費 1,500円 (借)消耗品費 2,300円

考え方定額資金前渡法では、支払い内容は補給時にまとめて仕訳する。借方は実際に使った内容ごとの費用、貸方は補給のために支払う現金である。補給額は3,200円+1,500円+2,300円=7,000円となる。

確かめ借方合計は3,200+1,500+2,300=7,000円、貸方は現金7,000円で一致する。補給後の小口現金残高は20,000円に戻る。

例題2例題2:残高から補給額を求める

小口現金係には毎月15,000円を渡している。月末現在の手許残高は4,600円であった。内訳は郵便切手代として通信費2,400円、電車代として交通費5,100円、文房具代として消耗品費2,900円である。月末に補給したときの仕訳を示しなさい。

答え(借)通信費 2,400円 (貸)現金 10,400円 (借)交通費 5,100円 (借)消耗品費 2,900円

考え方補給額は一定額15,000円から手許残高4,600円を引いて10,400円と求められる。内訳の合計も2,400円+5,100円+2,900円=10,400円で一致する。したがって、借方には各費用、貸方には現金10,400円を記入する。

確かめ借方合計10,400円、貸方合計10,400円で一致する。補給後は4,600円+10,400円=15,000円となり、一定額に戻る。

例題3例題3:小口現金出納帳への記入

小口現金係の前月繰越残高は12,000円である。5日に交通費1,800円を支払い、8日に通信費700円を支払い、10日に会計担当者から2,500円の補給を受けた。小口現金出納帳の残高の動きを示しなさい。

答え前月繰越残高 12,000円 5日 支払 交通費 1,800円 差引残高 10,200円 8日 支払 通信費 700円 差引残高 9,500円 10日 受入 補給 2,500円 差引残高 12,000円

考え方出納帳では、支払時は残高を減らし、受入時は残高を増やす。まず12,000円から1,800円を引いて10,200円、次に700円を引いて9,500円、最後に補給2,500円を足して12,000円となる。支払合計は1,800円+700円=2,500円なので補給額と一致する。

確かめ残高計算は12,000-1,800-700+2,500=12,000円で正しい。補給後に元の一定額へ戻っているため、記入に不整合はない。

よくある間違い

支払いのたびに会計担当者が仕訳すると考えてしまう。

補給時の貸方を小口現金としてしまい、現金との区別を誤る。

補給額を一定額そのものと考え、実際の支払額合計と一致させない。

小口現金出納帳の差引残高を、受入と支払の向きで逆に計算してしまう。

この講の用語

小口現金こぐちげんきん
日々の少額な支払いにあてるため、あらかじめ担当者に渡しておく現金のこと。
小口現金係こぐちげんきんがかり
小口現金を受け取り、交通費や通信費などの少額支払いを行い、記録する担当者のこと。
定額資金前渡法ていがくしきんまえわたしほう
一定額の小口現金を前もって渡し、使った分だけ後で補給して、残高をいつも一定に保つ方法。
補給ほきゅう
小口現金係が支払った分について、会計担当者が現金を追加で渡して元の一定額に戻すこと。
小口現金出納帳こぐちげんきんすいとうちょう
小口現金の受入額、支払額、残高を日付順に記入する帳簿のこと。

章立て

  1. 0:00導入人物表紙。講義タイトルと到達目標を親しみやすく提示する。
  2. 0:18小口現金とは導入概念。小口現金の意味と小口現金係の役割を図で示す。
  3. 1:00定額資金前渡法中心概念。定額資金前渡法の流れと支払い時・補給時の分担を整理する。
  4. 1:37重要用語重要用語。5つの用語を短く整理する。
  5. 1:58基本ルール基本ルール。補給時の仕訳と残高管理の原則を整理する。
  6. 2:21判断手順判断手順。問題を解く順番を3段階で示す。
  7. 2:46例題1 補給時の基本仕訳例題1。補給時の基本仕訳を計算から解答まで示す。
  8. 4:04例題2 残高から補給額を求める例題2。残高から補給額を求める考え方と仕訳を示す。
  9. 5:28例題3 小口現金出納帳への記入例題3。小口現金出納帳の残高の動きを日付順で示す。
  10. 7:04よくある誤りとまとめよくある誤りとまとめ。誤答パターンを直し、4点で総整理する。

この講の確認問題

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