固定資産税・法人税等
この講義では、固定資産税などの費用処理と、法人税等の簡易な計上・納付の仕訳を学びます。税金のうち、簿記3級で扱う基本的な勘定科目と処理の流れにしぼり、支払時や決算時にどのように記録するかを整理します。固定資産税は費用として処理すること、法人税・住民税・事業税はまとめて法人税等で処理すること、そして未払計上と納付の基本を確実に押さえます。
動画の視聴は会員向けですこの講で分かるようになること
固定資産税などの費用処理と、法人税等の簡易な計上・納付を仕訳できる。
- 固定資産税と法人税等で使う勘定科目を区別できる。
- 費用の計上時点と納付時点の違いを説明できる。
- 簡易な未払計上から納付までの流れを理解できる。
前提知識
- 仕訳の基本構造
- 借方と貸方の意味
- 費用・負債・資産の基本的な増減
ひとつ前の講:支払家賃・支払地代
要点
- 固定資産税は支払時に租税公課として処理するのが基本である。
- 法人税・住民税・事業税は簿記3級ではまとめて法人税等で処理する。
- 決算で未払額を計上するときは、借方を法人税等、貸方を未払法人税等とする。
- 納付時は未払法人税等を減らし、現金預金を減らす。
判断のルール
- 固定資産税の支払いは租税公課で処理する。
- 法人税・住民税・事業税は法人税等としてまとめて記帳する。
- 決算で未払いの法人税等がある場合は未払法人税等を用いる。
- 納付時にすでに未払計上済みなら、費用を再度計上しない。
例題
例題1例題1 固定資産税を普通預金で支払った
当社は、固定資産税 24,000円を普通預金から支払った。仕訳を示しなさい。
答え借方:租税公課 24,000円/貸方:普通預金 24,000円
考え方固定資産税は簿記3級では租税公課として費用処理します。今回は支払いが普通預金から行われているため、資産である普通預金が減少します。したがって、費用の増加である租税公課を借方、普通預金の減少を貸方に記入します。
確かめ借方24,000円、貸方24,000円で一致しています。固定資産税を法人税等にしていないか確認します。
例題2例題2 決算で法人税等を未払計上した
決算にあたり、当期の法人税・住民税・事業税の合計額 86,000円を計上する。なお、まだ支払っていない。仕訳を示しなさい。
答え借方:法人税等 86,000円/貸方:未払法人税等 86,000円
考え方法人税・住民税・事業税は、簿記3級ではまとめて法人税等で処理します。決算で当期の費用として認識しますが、まだ納付していないため、相手科目は未払法人税等となります。費用の発生を借方、将来支払う義務である負債の発生を貸方に記入します。
確かめ借方86,000円、貸方86,000円で一致しています。貸方を現金や普通預金にしていないか、また税金名を細かく分けていないか確認します。
例題3例題3 前期に計上した法人税等を当座預金から納付した
前期決算で未払法人税等として計上していた 86,000円を、当座預金から納付した。仕訳を示しなさい。
答え借方:未払法人税等 86,000円/貸方:当座預金 86,000円
考え方この税金は前期にすでに法人税等として費用計上されているため、納付時に改めて費用を計上しません。今回は未払法人税等という負債を減らし、支払いにより当座預金が減少します。したがって、借方は未払法人税等、貸方は当座預金です。
確かめ借方86,000円、貸方86,000円で一致しています。納付時に借方を法人税等として二重計上していないか確認します。
よくある間違い
固定資産税を法人税等で処理してしまう。
法人税・住民税・事業税を別々に細かく処理しようとして、簿記3級の簡易処理を崩してしまう。
決算で未払計上した法人税等を、納付時にもう一度法人税等として費用計上してしまう。
未払法人税等を資産や費用の勘定科目と取り違える。
この講の用語
- 租税公課そぜいこうか
- 固定資産税など、事業に関する税金や公的な負担を費用として処理する勘定科目。
- 法人税等ほうじんぜいとう
- 法人税・住民税・事業税をまとめて処理する費用の勘定科目。
- 未払法人税等みばらいほうじんぜいとう
- 決算で計上したが、まだ納付していない法人税等を表す負債の勘定科目。
- 費用処理ひようしょり
- その期間の負担として、損益計算書に計上する処理。
章立て
- 0:00導入この知識ポイントで判断できるようになることを確認します。
- 0:17中心概念取引の意味と基本的な考え方を整理します。
- 0:55重要用語問題文で意味を取り違えやすい用語を確認します。
- 1:32基本ルール仕訳や計算で使う規則を整理します。
- 1:46判断手順問題を解くときの順番を確認します。
- 2:13例題1基本的な取引を確認します。
- 2:30例題2別の条件で判断を確認します。
- 3:26例題3計算または応用の判断を確認します。
- 4:32よくある誤り誤りやすい考え方を修正します。
- 5:38まとめ重要事項を一枚で整理します。
この講の確認問題
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